うまく分類すれば、臨床はとってもシンプル【その1】

では、評価の基本
「 PART5」です。 

前回まででは、
評価のポイントとして「力を診る」
ということをお伝えしました。

クリニックにいらっしゃる患者さんの痛みは、
必ず何らかの「力」がからだの組織に加わり、
そのによって組織が傷んだ結果として生じています。

では、
その「力」とは、なんなのでしょうか?
今回からは、評価ポイントである「力」
これを考えていきましょう。

「ちから・・・・・(-_-)zzz」
とお思いになるかもしれません。
けれども、
難しい話をするつもりはまったくありません。

ここでいう 「力」 とは、
「負荷」という意味と同じようなものです。

なので、
「力」って聞くと難しいな、、と感じるなら
「負荷」と考えてください。

今回から3回にわたって、
具体例を通じて
「力」について理解して頂きます。

まずは最初に、全体像をお伝えします。

今回から3回に分けてお伝えする「3つの力」

そして、

それに続いてお伝えする「もう1つの力」

これらの力が理解できれば、
臨床での「困った・・」を解決するための
結論を導き出せるようになります。

では、
その基礎となる「3つの力」
具体例を通じて、一緒に考えていきましょう。

まず1例目、、、

ある患者さんが、
首の痛みを訴えて病院にいらっしゃいました。

この方は、
昨日交通事故にあってしまいました。
事故以前には
首に痛みが出ることは全くありませんでした。

動作時痛や圧痛から、
頸部の筋肉に痛みが生じていることが
確認できました。

「あー、事故が原因だ」

「しかも急性期」

「じゃぁまず患部は安静だな」

まぁ深く考えなくても、
対処方法に困ることはないと思います。
けれども、
今回はサッと考え流さずに、

「なぜ痛いのか?」
ちゃんと考えてみましょう。

そして、

どんながかかって組織が傷ついた結果、
痛みが生じているのか?

つまり、

「力を診る」という観点も
忘れずに考えましょう。

まず、痛みを生じさせている
組織損傷の原因はなんでしょうか?
どんなが加わって、
組織損傷に至ったのでしょうか?

この状況であれば、
「事故によって生じた力」
この可能性が高いですよね。

なぜ痛くなったのか?
すなわち
組織を損傷させた力はどこからかかってきた?

既往歴は全くなく、
事故後に症状出現の為、
事故時の力による可能性が高い。

事故状況を確認する。

患部を直接ぶつけた。

患部である頸部の筋を、
損傷してしまうような力が発生した
と、いうことを確認できた。


患部の筋には炎症兆候がある。

治療の1つとして、
組織損傷急性期の対応が考えられる。
(具体的な治療方法は割愛します)

このように、事故で発生した「力」が
痛みを引き起こしたと考えられる場合、
患部となる軟部組織に対しては
炎症急性期としての対応を行っていくわけです。

今回のようなケースで、
運動連鎖的に首に負荷がかかって?
筋膜の繋がり的に?
仙腸関節の可動性は?
姿勢が?などの評価は行わないですよね?

「そんなの当たり前じゃんっ!!」
と、思われるかもしれませんが、

これが「事故」という
わかりやすい原因ではなくなった途端、急に
「??」
「あれか?」
「これか?」
と心がざわつき始めていませんか?

どんな場合でも、この事例と同じように、
まずは「力」の存在から考えればいいのに。

今回の例は、「事故によって発生した力」が、
原因であったケースで考えてみました。

組織を損傷させた「力」は、
さらに言い換えれば
「不可抗力的な外からの力」とも言えます。

不可抗力的な外からの力の他の例としては、
サッカーで蹴られた
バスケで突き指した
何かにぶつかった
転んで打ちつけた
ねん挫した

これらはみんな
「不可抗力的な外からの力」です。

これらの「力」によって組織損傷が生じて、
その結果、発生した痛みは、
根本原因が患者さんのからだの中にありません。

どんなに詳細に身体評価をしても、
原因は「からだの外からの不可抗力的な力」です。

ケースによっては、
注意力やら身体機能が高ければ防げたという
発想はあるかもしれませんが、

何であれ、実際に組織を損傷させた力は、
「不可抗力的な外からの力」です。

これが、今回紹介している
からだを傷つけて痛みを発生させる3つの力
3つある内の、1つ目の力です。
「不可抗力的な外からの力」
覚えておいてください。

では、次回に新たな例で、
2つ目の「力」を考えていきます。

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The workshop on physical exercise
代表:三井祐紀